格差社会でなんでカテゴリーが着物かと言うと、
今日、テレビで丹後ちりめんの職人さんの
年収が物凄く安かったことだ。。。
そんな訳で、職人さんがプライドを捨てて
転職する方もいらっしゃると言う。悲しい。
着物を着る私にとって、日本の素晴らしい織物を
織り上げる職人さんの減少は悲しい。
でも、年収があまりに少ないのであれば、
転職をされる方がいても仕方が無いのかもしれない。
正直気持ちは揺れる。
私自身がお金持ちで、もっともっと高価なお着物も、
沢山買える身分なら、伝統的な織物をみーんな着物に
して着て見たい。
でも、私のお財布だって格差社会の底辺に近い位置にいると
ちょっと思っている。正社員になってもボーナスも無く、
月収もたいしたことも無く、仕事だけは忙しかった。
それでも、会社も大して儲かっていないので、人は増やせない。
どうやって人員削減するか、で、今の仕事量を維持するか、
管理部門は日々頭を抱えている現状である。
着物の世界にも、ポリエステルの着物や、
海外で織った反物が増えている。
ポリの着物がいけないとは思わない。
実際お手ごろなお値段だし、汚れても気にならないし、
ガンガン洗濯機で洗える。海外で織った反物も、
リーズナブルなのは確かである。
わたしなんか、正直リサイクル着物かポリエステルくらいしか手が出せない。
でも、いつかは着て見たい着物は沢山ある。
ふつーのお店にある着物や反物はあまりに値が張って、
とても安易には手が出せない。
でも、織手の職人さんは何十年も職人さんをしてきて、
技術もあるのに、私の年収より低かったりするのだ。。。
なんだか釈然としない。職人さんから直接反物を購入できないのかなぁ~。
以前、人間国宝の結城つむぎの職人さんに(女性でかなりお年を召していらした)
お話を聞かせていただく機会があり、いざり機のこと、機織の縦の糸と横の糸の
力加減、どんな気持ちで織り上げてゆくのか、伺ったことがあるだけに、
職人さんが生活もままならない状態や、職人のプライドを捨てて
転職する状態に、何か手立ては無いものかと、心が痛む。
伝統工芸、伝統文化にもっと手厚く保護ってできないものなのか?
今、着物ブームと言われる中、その着物の反物を織る職人さんが
生活できないなんて、なんかちょっとおかしい。。。
職人としての技術を習得するのが辛いから担い手がいない、なら
まだ少しは理解もできるが、「生活できないから今まで続いてきた
織物を子供や孫に継いでくれとは言えない」の職人さんの言葉に
なんだか涙が出そうになった。
お金なんて無いけれど、何かお手伝いできることは無いのだろうか?
伝統文化を守ることはできないのだろうか?
いつかは伝統的な織物のお着物は、リサイクルショップでしか
手に入らなくなるのだろうか。。。
複雑な思いが私の中をぐるぐると渦巻いている。
今度、平塚にある着物やさん(メンテナンスもしてくれる。
私はメンテナンスでしか利用したことが無いけれど、
いつも着物のことを教えてくれる、優しいおじ様が
お店にいる)に聞いてみようかな。。。
着物の流通ルートや、職人さんから直接反物を
買い付けることはできるのかなどなど、着物業界のことを。
一番最初に勤めた会社が、起業したときは着物問屋で
その後事業を拡大していった会社だったので、
着物のことに詳しい方が沢山いる会社に勤めていたのに、
その頃は着物なんてまったく興味が無くて、勿体無いことしたなぁ~。
その時、もっと着物について勉強しておけば、今何かできることは
無いのか、もう少し考えられたろうな。。。
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